システム開発の目的

一般の人々が不動産と関わる目的、例えばマイホームの売買や賃貸、投資用など様々ですが、どのような目的でもその不動産について隅々まで細かく調査をする必要があり、それを蔑ろにすると大きな問題につながります。

不動産は同じ物件は2つとなく、そのときの価格,市場環境,金利動向,個別の取引固有の要因、個人または法人の資産背景など与信の状況も含めてすべて異なります。

そんな不動産の隠れた権利関係を見つけ出したり市場価値の比較をするなんて専門家でない限り難しいですし、私たち専門家でもそれらを情報収集しお客様にわかりやすくまとめ上げるのに相当な時間を要します。

しかしそれは不動産を扱う上で必要不可欠であり多くの不動産情報を全て汲み取った上で、この物件は優良物件かどうか見極めることが、私たち不動産専門家の仕事であり使命でもあります。

また同時に不動産市場の流れを綺麗にさせる濾過装置的役割でなければなりません。

問題のある不動産だけど安く売るからいいだろうということを許してしまえば、安かろう悪かろうと中古不動産市場への信用と価値が薄れるだけでなく、新築不動産だけにフォーカスされる傾向が強くなってしまいます。

問題のある物件(不法占有者の居座りや権利関係の複雑な空き家、荒れた土地など)はきちんと正常化させてから一般市場に出す。問題ある物件のままであると、新たな問題を引き起こします。私たち専門家が濾過することで不動産取引の問題も無くなりずっと未来へ住み繋げられる街づくりが実現します。

そして優良物件の条件としてやはり重要なのは価格です。

購入した物件が現在売り出されている市場価格と比較して割安かどうか、つまり2割から5割安で手に入れられるかということです。

それにプラスとして上記のように問題がなく正常化された不動産であるというのが、ここでいう優良物件の定義です。

優良物件を作っていくには、不動産競売で取り組むのが最善の方法だというのが、弊社が行う競売コンサルティングの根本的考えであります。

中には正常化されてないまま市場に出回っている不動産は山ほどありますが、そのほとんどは価格と物件の状態が釣り合っていない言わば一般の人が不利な価格設定であり、また正常化されている物件とはいえども不動産投資家も気が重くなるほど価格が高騰し、広く観れば市場の活性化はほんの一部だけで行われており、とても恐ろしく感じます。

不動産市場を活性化させるには、やるべきことはたくさんありますが、まずは市場に出ていない手つかずの物件すなわち不動産競売物件から掘り起こしていき、それらを一般市場で正常に取引できるように綺麗に磨き上げていきます。

先ほど申し上げた濾過装置的役割というのがここでも活躍するのですが、それは弊社の力だけではとても追いつかず、多くの企業の力を借りなければなりません。

そこで弊社が行うコンサルタント事業として不動産競売で企業の不動産投資をお手伝いし、企業はその不動産投資利益で資産運用を行いながら本事業の安定化を図れるという流れを創りました。

企業にとっても既に一般市場に出回っている正常化された不動産に投資するよりも、まだ磨き上げ段階の不動産競売の方が安く手に入り利益率が上がるといった大きな利点があります。

しかしリスクも勿論あります。

競売不動産を正常化していくためには冒頭で申し上げた情報収集にプラスして過去の落札情報(物件の種別や担保の違い)なども入念に調べなくてはいけません。

また不動産競売は事件番号が個々につくのですが(ケ)と(ヌ)の2種類に分けられておりそれらによっても対処方法が異なってきます。

[(ケ)は不動産担保に基づく競売申請、つまり抵当権、根抵当権の実行ですが(ヌ)は少し特異性のある物件で、不動産担保以外の競売開始手続き、例えば裁判などで勝訴し、債務名義が確定したものに関しては不動産を処分してお金を回収できるという方法です。]

このように不動産競売を扱うには、一般市場の不動産以上に多くの情報収集をし、物件の販売価格や賃貸募集賃料、物件利回りを考えて対策をたてなければなりません。

投資家にとって優良物件なのか、落札額はいくらが妥当なのかを判断することが非常に難しく、判断を間違えると失敗につながるので、慎重に時間をかけなければなりません。

ただ、不動産競売は時間との勝負で、入札までの短期間で判断しなければならず、コンサルティングする物件の数に限界があるということです。

現在ある不動産情報として公開されているもので、スーモ・アットホーム・ホームズなどざっと見ても37の不動産サイトがあります。

また投資家の方向けなどに特化した楽待、健美家等からの情報も一つ一つ比較し市場価格を割り出していきます。

そして不動産競売情報(競売不動産の場合、管轄裁判所と事件番号で物件の特定ができる)もそこにプラスしていくと、膨大な量の情報を投資家の方へまとめ上げ説明していく必要があるのですが、これらの膨大な情報網をこの競売情報システムが全て吸い取って、必要な情報と数字を集約してくれるのです。また過去の入札額や落札額のデーターなど同時に見ることができるので、それを踏まえた上で物件のリスクと価値を知り適切な入札額に導くことが一瞬でできる様になります。

もちろんこのシステムは、現在と過去の情報や数字データーであり、現地での現況調査や権利問題の解決、占有者排除やリフォーム概算といった人にしかできないことはたくさんありますが、1物件にかけるコンサルティングの時間は、システムによって大幅に減少され、コンサルティングサービスもリーズナブルに提供できることが期待できます。

更に多くの企業の受け皿を募集できるだけではなく、弊社も人にしかできないサービスの方に、より力を入れ充実させることが可能になります。

弊社の人によってのコンサルティングとAIによっての情報収集を融合させて、磨けば光る原石を見つけ出し価値ある不動産を手に入れて不動産投資を成功に導く確率を高められます。

そして日本の不動産市場が多くの優良物件で活性化できるよう、このシステムの精度を高め、競売物件のみならず空き家問題にも活用できるようにシステムをバージョンアップさせることを目標としております。その開発したシステムが、日本の住み続けられる街づくりの貢献につながるよう弊社一丸となって取り組みたいと思っております。